欧米では「Seaweed=雑草」と呼ばれ、食される事が少ない海藻。
しかし日本では、古くから海藻を食に取り入れ、健康長寿の維持に
大きな役割を果たしています。
海藻の持つ大きな可能性―、海藻にほれ込む2人の研究者をご紹介します。
お1人目は、福井県立大学 生物資源学科長 村上茂 教授。
村上教授が注目するのはアカモク。これまで廃棄されていた海藻アカモクに肥満や糖尿病など、
生活習慣病の予防に効果があると解明。
12月3日には、解体新書で知られ、小浜藩医だった杉田玄白を顕彰する 「杉田玄白賞 地域奨励賞」を受賞。
食による健康長寿と地域活性化の実現への取り組みも高く評価されました。
そしてお二人目は、東京海洋大学 神谷充伸教授。
現職の前、福井県立大学で若狭湾の海藻調査に取り組んだ、福井の海のスペシャリスト。
全国の海岸でフィールド調査も行い、図鑑「海藻~日本で見られる388種の生態写真~」の著者としても知られています。
先生と共同で海藻調査を行ってきた福井県海浜自然センター、そして海プロふくいは今年、神谷先生を講師に招いて
海藻教室を開催。世界で最も早く誕生した植物「海藻」の生態そして食品や化粧品など様々な活用についての話に、
熱心に聞き入る参加者たち。
講義の後はセンター前の食見海岸で海藻採取。個性豊かな海藻標本を完成させました。
美しい若狭の海。その海底では200種類以上の海藻が育っているそうです。
様々な海藻が織りなす色鮮やかな海の世界、これからも守っていきたいですね!