ミズガニは脱皮したての雄のズワイガニのことで、安くて、食べやすく、そして味も良いため、庶民の味として人気があり、越前がにの本場・福井では「ズボガニ」とも呼ばれて親しまれています。このミズガニの漁の期間、50年ほど前は11月11日から3月31日まででしたが、資源保護のために年々短くなり、2015年度からは2月9日から3月20日までの40日間に大幅に短縮されていました。そして、この期間をさらに短くするかどうかを決める県内の漁業者による会議が24日、福井市内で開かれました
福井市の県水産会館で開かれた県底引き網漁業協会の役員会で、資源保護のため漁の期間をさらに短縮するかどうかが、非公開で審議されました。その結果、2017年度のミズガニの漁期は、さらに10日間短い30日間にする方針が決まりました。漁の期間は2月19日から3月20日までとなります。漁期短縮の方針は、石川県から島根県まで日本海側6府県の底引き網漁の団体でつくる特別委員会に提案され、承認されれば正式に決定します。ミズガニ漁は元々、日本海側の6府県で行われてきましたが、京都府は2008年度から、石川県は2013年度から漁を自粛しています。福井県内では食文化として根付いていて、消費者の人気が高いため期間を短縮して漁を継続することとしました。この方針に、漁業者や水産物を販売する業者は「ずわいがにの資源保護の観点から必要な措置だと思うが、安価なカニを提供できないもどかしさもある」「漁期が10日間短くなっても、海の状態でいい水揚げがあれば、値段も安定すると思う」と話していました。