レポート
2019.08.09

後継者不足に歯止めを! 高校生が越前水仙植え付け

 冬の越前海岸を彩る県の花「越前水仙」。産地では生産者の減少が続いています。後継者の育成につなげようと福井市の水仙畑で8日、農業高校の生徒らが球根の植え付けを体験しました。

越前水仙の球根の植え付け体験は福井市が昨年度から企画しています。8日は福井農林高校生物生産科の1年生26人が越廼地区の水仙畑を訪れました。生徒たちは地元の生産者に教わりながら、スコップを使って10センチほどの間隔で土を掘り、球根の芽の部分を上にして2、3個ずつ植え付けていきました。生徒たちが植え付けた球根が花を咲かせるのは12月ごろの予定で、収穫も体験することにしています。

県の特産・越前水仙の生産現場は苦しい状況が続いています。福井市越廼地区ではスイセンの生産者団体に現在約70人が登録していますが、実際に生産を続けているのはその半分ほどとみられます。越前海岸の水仙畑では耕作を放棄した土地も増えイノシシやシカによる被害も深刻になっています。こうした状況が後継者不足に拍車をかけているといいます。関係者からは「(この日体験した高校生の中から)水仙に関わってみようという子が現れたら」と期待を寄せていました。

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