小浜市福谷で、「KEiS庵(けいずあん)」を営むガラス工芸作家 竹田恵子さん。
小浜産の原料にこだわった、OBAMAガラスの開発に取り組んでいます。
小浜で生まれ育った竹田さん。小浜市役所に勤務していましたが
ガラス作家への道を志し市役所を退職。沖縄などで修業を積み、
地元小浜で工房を開きました。
そんな竹田さんがOBAMAガラスの開発に取り組むきっかけは、
工房の近くに山積みになっていた小浜名産牡蠣の殻。
生産者が捨てるのも苦労していると聞き、牡蠣殻をガラスの原料石灰として
再利用できないかと思ったのが始まりです。
そして可能ならば、ほとんどの原料を小浜の資源で作れないか考えるようになり、
2019年秋から開発を始めました。
ガラスの主成分「珪砂」は小浜湾沿岸の砂。
石灰に牡蠣殻のほかに、小浜の新たなブランド魚「よっぱらいサバ」の骨も利用して
います。サバの骨は、悪臭が出ないように肉を取り除き加熱。
福井県の補助金で実験炉を購入し、材料の溶融実験を行っています。
「最近になってようやく、思い描く小浜の海の色に近づいてきました」と明るい表情で語る竹田さん。
ゆくゆくはよっぱらいサバや若狭かきを盛り付ける器や若狭塗箸の箸置き、地酒のぐい呑みとしてOBAMAガラスが活用され、観光に一役立ちたいと、夢を描いています。